発電用 堤高(m) 115 堤頂長(m) 202 堤体積(千立方m) 2800 総貯水容量(千立方m) 104625
『秘境の大ダム』
この魚梁瀬という地区は高知県東部の四国山地の最深部にある。北に10キロ足らずで徳島県那賀町との県境であるが山越えの道は林道の一本もない。もともと奥祖谷に逃れた平家の落人が剣山を越えてさらに旧木頭村(今の那賀町)に逃げのび、さらに甚吉森を越えて最後に行き着いた隠れ里である。周りからの道がないために物流が届かず明治後期になって初めて米食が可能になった。また、2011年7月の台風6号時には一日あたりの雨量で歴代日本一を記録(それまでは第二位)。まさに四国に残された最後の「秘境」である。そして、その秘境への入り口に関所のように構えるのが、四国で『早明浦(さめうら)ダム(31番札所)』に次ぐ、1億立方メートル超えの貯水量を持つこの『魚梁瀬ダム』である。
さらにこのダムは四国では数基しかない「ロックフィルダム」でもある。「ロックフィル」とはコンクリートで建造する「重力式ダム」や「アーチ式ダム」とは異なり、岩石や土砂を積み上げてつくられたダムであり、皆さんも中学校で習ったであろう、ナイル川のかの『アスワン・ハイ・ダム』もこの形式なんだそうだ。
魚梁瀬に入る一本道沿いに、このダムの全貌を見渡せる展望所がある。ここから眺めると今までの「ダム」のイメージが一変するであろう。杉の原生林と温泉のほかには、ひたすら「山」しかない魚梁瀬の部落を代表するスポットでもある。
ダム湖は果てしなく奥に広がり最深部には天然杉の原生林がある。どうせここまで来たことだし、少し歩けば屋久島の縄文杉あたりに匹敵する世界に浸ることができる。
近隣の見所とスポット 『四国温泉88箇所24番 やなせ温泉』 http://onsen88.info/index.cgi?Sshop=27 『四国温泉88箇所25番 馬路村温泉』 http://onsen88.info/index.cgi?Sshop=28
判子の場所 本文中にもある展望所にあります。 この地帯は日本一雨の多いところなので 『平鍋ダム』『久木ダム』の判子も 一括してここに避難させて頂いております。 「ひとこと欄」参照 尚、ダムへの進入路は天候及びダムの管理状況により 門扉が閉鎖されることもあります。
ダム便覧 http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranA/All.cgi?db4=2321
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「展望所から望む豪快なロックフィルダム」
展望所から望む豪快なロックフィルダム
「ダム下流側の緑地には「やなせ」の草文字が展望台に向けて設置されている」
ダム下流側の緑地には「やなせ」の草文字が展望台に向けて設置されている
「取材日はダムサイトへの道が通行止めであったのでダム仙人様より写真を拝借」
取材日はダムサイトへの道が通行止めであったのでダム仙人様より写真を拝借
「ダム湖最深部の魚梁瀬原生林の登山口 ここから2時間登ると千本山 早朝なのでクモの巣が露に光っている」
ダム湖最深部の魚梁瀬原生林の登山口 ここから2時間登ると千本山 早朝なのでクモの巣が露に光っている
「上流すぐにある魚梁瀬の村落 台地に家並みが固まっている。ほとんど木材産業のみで生きる村である。お店はコンビニより小さいコープの支店がひとつきり。」
上流すぐにある魚梁瀬の村落 台地に家並みが固まっている。ほとんど木材産業のみで生きる村である。お店はコンビニより小さいコープの支店がひとつきり。
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