治水・利水用 堤高(m) 15.3 堤頂長(m) 420 堤体積 (千立方m) 33 総貯水容量(千立方m) 698
『ため池あっての小豆島』
小豆島最大のため池である。1686年に伝法川下流の肥土山(ひとやま)地区の庄屋である大田伊左衛門典徳が同地区の水不足を解消するためにこの蛙子の地に私財をなげうって堰堤を築造したと言われている。その水が肥土山に流れ込んだ日を記念して農村歌舞伎が奉納され、典徳も豊水分霊(とよみくまり)の神として奉られた。現在も毎年5月3日に肥土山の離宮八幡神社境内で上演されるこの農村歌舞伎は国の重要有形民俗文化財に指定されている。
灌漑事業に関して地域が祭りをつくるがまでに、この島にとっての水問題は古来より深刻であったのである。しかし、以来、昭和にいたってダム建設が始まるまでの400年間、この池が地域に果たした役割は相当に大きかったものと思われる。
小豆島の山の中で観光地からぽつんと取り残されたように佇んでいる『蛙子池』は、行楽シーズンで賑わう小豆島の日曜日でも人っ子一人いない閑静な水辺であった。「二十四の瞳」をはじめとして寒霞渓、島四国88箇所、オリーブ公園、醤油蔵、そうめん、どてかぼちゃコンテスト(笑)と観光資源満載の小豆島であるが、見せるためにつくられた観光地とはまた違った、島自身の生活や風土や歴史を歩いてみるのも一興かもわからない。地味な旅ではあるが、香川県本土と方言も微妙に異なる小豆島の小豆島らしさを再発見できるはずである。
近くのスポット 『四国酒蔵88箇所87番 森国酒造』 http://sake88.info/index.cgi?Sshop=87
判子のありか 「ひとこと欄」参照
ダム便覧 http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranA/All.cgi?db4=2172
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「「お猿の国」で有名な『銚子渓自然動物園』の駐車場の奥から進入路がついている。本来は「さくらの森」の看板で、右下にすまなさそうに『蛙子池』と矢印が書いてあるだけ。これでは部外者にはなんのことかもわからない。(すべての画像はクリックすると拡大します)」
「お猿の国」で有名な『銚子渓自然動物園』の駐車場の奥から進入路がついている。本来は「さくらの森」の看板で、右下にすまなさそうに『蛙子池』と矢印が書いてあるだけ。これでは部外者にはなんのことかもわからない。(すべての画像はクリックすると拡大します)
「車で10分ほどで堰堤が見えてくる。」
車で10分ほどで堰堤が見えてくる。
「広い湖面は満々と水を湛える。他の大型のため池同様、一応、釣りは禁止となっている。」
広い湖面は満々と水を湛える。他の大型のため池同様、一応、釣りは禁止となっている。
「中央にぽつんと何かが。噴水?灯台?宇宙人の円盤の先っぽ?と諸説紛々だったが、後日、調べると「祠」ということであった。」
中央にぽつんと何かが。噴水?灯台?宇宙人の円盤の先っぽ?と諸説紛々だったが、後日、調べると「祠」ということであった。
「肥土山の農村歌舞伎の茅葺舞台。伝法川の河辺にあり年に一度の奉納歌舞伎のために住民により維持管理されている。」
肥土山の農村歌舞伎の茅葺舞台。伝法川の河辺にあり年に一度の奉納歌舞伎のために住民により維持管理されている。
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