治水・利水・発電用 堤高(m) 61.7 堤頂長(m) 207.7 堤体積 (千立方m) 151 総貯水容量(千立方m) 36000
『水の都を守るダム』
西条市を代表する加茂川は西日本最高峰石鎚山より延長わずか28キロを一挙に燧灘に流れでる暴れ川である。 新居浜平野(道前平野)の西の中心都市である西条市は四国を代表する工業地帯であり、近年、東予新産業都市を合併したことにより、今やこの市の工業出荷額は高知県一県のそれよりも大きい。がんばれ高知県、いやそんなことより(笑)、この地の工業発展を支えてきたのが、まさにこの石鎚からの豊富な水なのである。この水のおかげをもって、水に恵まれない瀬戸内式気候の中にありながら、西条は「水の都」である。伏流水がもたらす地下水も至って豊富で「西条のうちぬき」と呼ばれるように、市内のところどころでは水管を打つだけで勝手に水が湧き出るほどである。さらに、この「うちぬき水」は日本の名水百選に選ばれるほど良質で、それはアサヒビールが四国で唯一のビール工場を、また四国コカコーラがコーヒー飲料の工場を、西条市に選定し建造したことにも現れている。
いうなれば西条の繁栄は石鎚から水を運ぶ加茂川の賜物である。しかし、先に書いたように、その長さに対して標高差の激しいこの川は、時として大洪水の心配と何十年間に一度の渇水の懸念とを下流にもたらしてきた。それを解決するために中流に建造されたのが『黒瀬ダム』である。
一見、豊かで優雅な「水の都」は諸刃の剣の意味をも含む。人が自然を利用し共生するためには、だいたいにおいてその脅威に対する安全弁が必要である。西条の奥にある黒瀬ダムは、文明と自然との間の相克と相生とのバランスを取り持つ天秤のようにも見える。
近くのスポット
『四国酒蔵88箇所74番 石鎚酒造』 http://sake88.info/index.cgi?Sshop=74 『四国温泉88箇所71番 本谷温泉』 http://onsen88.info/index.cgi?Sshop=85 『四国温泉88箇所72番 京屋旅館本館』 http://onsen88.info/index.cgi?Sshop=86 『四国温泉88箇所73番 湯之谷温泉』 http://onsen88.info/index.cgi?Sshop=88
判子のありか 「ひとこと欄」参照
ダム便覧 http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranA/All.cgi?db4=2262
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「放流に一旦空中に放水するスキージャンプ式で設計されている。」
放流に一旦空中に放水するスキージャンプ式で設計されている。
「ダム上流面は台風前の大雨でほぼ満水状態。」
ダム上流面は台風前の大雨でほぼ満水状態。
「ダム湖は『黒瀬湖』として県内五指に入る貯水量を誇る。普段は石鎚山登山口までの一服の憩いの場である。」
ダム湖は『黒瀬湖』として県内五指に入る貯水量を誇る。普段は石鎚山登山口までの一服の憩いの場である。
「スキージャンプ式減勢工を上から見る。」
スキージャンプ式減勢工を上から見る。
「加茂川下流の川原では地域あげての一大伝統行事の「いもたき」が有名である。」
加茂川下流の川原では地域あげての一大伝統行事の「いもたき」が有名である。
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