治水・利水用 堤高(m) 87 堤頂長(m) 277.7 堤体積 (千立方m) 423 総貯水容量(千立方m) 12800
『松山市民の自由と平和のために』
道後平野は重信川や石手川の扇状地からなり、東温市を扇の要として松山市伊予市に広がっている広大な平野である。扇状地ゆえ川は伏流水として流れ、河川を流れる表層の水資源は極端に少ない。一方でその伏流水は地下水となって直下を通る中央構造線で温められ、それが温泉となって多量に噴出しているという恩恵にも預かっている。四国に数少ない広さの平野部にあり一大観光資源となる道後温泉を中心に発展した松山は、この扇状地の賜物といえるのであるが、人口が集まった分だけさらに水の心配は深刻で、瀬戸内では讃岐平野に勝るとも劣らない名うての水不足の地である。
この水不足を一気に解決しようと、この扇状地を形成した大河のひとつである石手川上流に40年前に造られたのが『石手川ダム』である。規模にして四国を代表する大ダムのひとつであるが、さらなる人口増加により、今世紀に入ってからはそのキャパシティを持ってしても間に合わないことが多く、現在では東予や南予、遠くは高知県から水を分けてもらう水利ネットワーク『中予分水』が計画されている。
この長きに渡って松山の水甕であり続けている石手川ダムは、竣工当時より、その役割上、周辺の自然やダムの見学にも力を入れているダムでもある。国道脇に作られた堤高87mのハイダムは松山の建築物の中では今でも最大。市のこれからの計画内では今のところよそに抜かれる心配はない。ダム湖は『白鷺湖』と名づけられ、ダム主催のバードウォッチングや昆虫採集、水生動物の観察会、さらには堤体内の監査廊へエレベータで降りてダムの放流を間近で見たりと、年間を通じて多数のイベントを組んでいる。(詳しくは石手川ダム公式ホームページで) 地域の命綱でありながら大人から子供まで多くの人に愛される、スーパーマンダムである。
近くのスポット 『四国酒蔵88箇所67番 栄光酒造』 http://sake88.info/index.cgi?Sshop=67 『四国温泉88箇所68番 奥道後温泉』 http://onsen88.info/index.cgi?Sshop=81 『四国温泉88箇所69番 鈍川温泉』 http://onsen88.info/index.cgi?Sshop=82
判子の場所 ダム管理所にて「四国堰堤88箇所巡礼」を名乗っていただくと 対応していただけます。 9時から17時が対応時間です。
ダム便覧 http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranA/All.cgi?db4=2264
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「国道317号線を奥道後から1キロほどで見えてくる巨大な堤体。(画像をクリックすると拡大します) ゲートの赤がワンポイントロゴのようでおしゃれ。」
国道317号線を奥道後から1キロほどで見えてくる巨大な堤体。(画像をクリックすると拡大します) ゲートの赤がワンポイントロゴのようでおしゃれ。
「堤頂は緩やかにカーブしているがアーチ式ではない。」
堤頂は緩やかにカーブしているがアーチ式ではない。
「ゲート部分から下流面を覗く。ここにはエレベーターがあり事前に申し込むとバルブからの放流をダム内部から見学できる。」
ゲート部分から下流面を覗く。ここにはエレベーターがあり事前に申し込むとバルブからの放流をダム内部から見学できる。
「台風直後のダム上流面は満々と水を湛える。」
台風直後のダム上流面は満々と水を湛える。
「『白鷺湖』と名づけられたダム湖。遊び人Mさんによると10月頃から白鷺ならぬオシドリが300羽ほど飛来し越冬して春を待つということである。なんでも知ってるMさんは、まさに遊び人である。ところで仕事は?(笑)」
『白鷺湖』と名づけられたダム湖。遊び人Mさんによると10月頃から白鷺ならぬオシドリが300羽ほど飛来し越冬して春を待つということである。なんでも知ってるMさんは、まさに遊び人である。ところで仕事は?(笑)
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